AdWords版計算指標の使い方

基本的な表示項目の追加方法は、今までと同様です。「キャンペーン」または「広告グループ」のタブに移動して、

「表示項目」 → 「カスタマイズした表示項目」 → 「+表示項目」

と選択してください。すると、以下の「新しい表示項目を作成」ウィンドウが開きます。

「新しい表示項目を作成」ウィンドウの説明

  1. AdWordsのレポートに表示するときに使われる「表示項目名」を設定できます。
  2. 表示項目名を分かりやすく説明することができます。ここで設定した文字列は、レポート上の「?」マークの吹き出しで使われます。
  3. 「指標」(使える指標は現時点では基本指標とコンバージョン指標に限られる)と「分割」項目、それに基本演算子を組み合わせて、式を作成します。
  4. 作成した式の単位が「数字」「割合(%)」「通貨」のどれに当たるかを選択します。

AdWords版計算指標の注意点

使える指標や、分割方法は限定的

計算に使える「指標」は「表示回数」や「クリック数」「費用」などごくわずかの基本指標と、「コンバージョン」系の指標に限られます。Googleアナリティクスが保持する「直帰率」「平均セッション時間」のような指標は利用できません。

Googleアナリティクスに追加された「計算指標」ではほぼすべての既存の指標を計算式に含めることができたのに対して、AdWordsではごくわずかの基本指標などしか計算式に含められない点は注意が必要です。

レポート画面に表示させる時の制約

「コンバージョン単位で分割して作成した計算指標」と「デバイス単位で分割して作成した計算指標」のように、異なる分割項目を同時にレポート上に表示させることができないようです。下記のようなエラーが出てしまった場合は、表示させる列を変更しなければなりません。

表内のカスタム表示項目には、すべて同じ分割項目(端末、ネットワークなど)を使う必要があります。不要な表示項目を削除してから、もう一度お試しください。

活用例

代理店マージンである広告運用費を含めたコストを表示

代理店として広告運用を行なっていると、AdWords上のクリック単価だけでなく、自身の運用費であるマージンを含めた金額を考えなければいけないケースが多々発生するかと思います。

広告の月次レポートなどでは、Excel/PowerPoint上であったり、各種レポーティング・ツールを利用して、運用費を含めたコストを算出しているケースがあると思います。

今回リリースされたAdWords版の計算指標を使えば、この運用費を含めたコストをAdWordsの管理画面上で、新たな指標として追加することができるようになります(運用費がコストに対して定率の場合)。

モバイルデバイスへの配信比率表示

AdWords版計算指標を使わなくても、AdWordsの「分割」機能で「デバイス」を指定すれば、モバイルデバイスにどのくらい配信されているかを確認することが可能です。ただ、それでも指標としてモバイルデバイスへの配信比率が表示されるようになると、「分割」指定する手間が省けて、かつキャンペーンごと、広告グループごとの配信比率の比較もやりやすくなると思います。

下記の例では、「広告クリック数」のモバイルデバイス比率を算出していますが、目的に応じて費用のモバイルデバイス比率であったり、表示回数のモバイルデバイス比率などを算出してみると良いと思います。

設定画面1

設定画面2

設定画面3

まだできないができると嬉しいこと、今後への期待

非直帰ユーザーの獲得単価

コンバージョンの発生が少ないB2B案件などの場合、コンバージョンをベースにしたクリック単価の変更が難しかったりすることが多いと思います。そんな時に、自分は、「直帰せずに2ページ目に遷移した」というユーザーアクションを「マイクロコンバージョン」と捉え、非直帰ユーザー獲得単価を抑えながら、非直帰ユーザー獲得数を増やす、といった運用をしていました。

「非直帰ユーザー獲得単価」での運用自体は比較的、最終コンバージョンを増やすことにも成功していたのですが、一番の問題は、「非直帰ユーザー獲得コストを算出する」という作業が地味に面倒だったりした点です。もし、AdWords計算指標の計算項目の中に、Googleアナリティクスの指標が使えるようになれば、この「非直帰ユーザー獲得コスト」を列に追加することができるので、より身近に使えるようになるかと思います。

インプレッションシェアレポートを見やすくする

インプレションシェアレポートは、広告オークションにおける重要な指標が入ったレポートになります。予算を増やすべきなのか、広告ランクを高めるべきなのか、キーワードそのものを増やすべきなのか、といった次のアクションを示してくれるレポートの1つです。

しかし、このインプレションシェアレポートを使っていると、

  • 検索広告とディスプレイ広告それぞれのインプレッションシェアが別の列として表示されてしまい、列数が無駄に増える
  • 列名そのものが長いので、画面上に日常的に表示させたくない

といった思いを持つ人がいるのではないかと思います。インプレッションシェア関連の指標が計算指標に含まれれば、これが解決します。

まとめ

広告運用を効率的に行おうとすれば、Excelであったり外部ツールを使ったりではなく、まずは広告媒体の提供するデフォルトのツールを使いこなすのが最善の道と考えられます。その上で、今回のAdWords版計算指標を使うことで、Excel作業の比率を下げることを検討してみるといいでしょう。